テロは「犯罪」であって、「戦争」ではない。

「テロに屈してはいけない!」と声高に言う人間こそが、テロを「戦争」として語りたがるという風潮がある。
結局のところそれは、テロリストの思惑通りに事を運ぶこと、つまり事態の泥沼化を進行させること、端的にいえば、テロの片棒を担いでいるに等しい。
個別の「事件」として対応してこそ、犯罪集団としてのテロリストを規定できるというのに、テロを「戦争」だとみなすことは、それが「大儀を掲げた正当な行為」だと認めるに等しい。
対テロ戦争」など、本来ありえない。これほど狂った概念が世に幅を利かせていることが、すでに世界がテロの術中にあることを示している。


一ついえるのは、民主主義的なイスラム大国の出現こそが世界的な急務なのではないのかということだ。その民主主義がイスラム的なものであっても、もちろんかまわない。
むしろ、そのほうが望ましい。