はぁ?「大連立がよかった」?なに寝言言ってんだコイツ…

大連立を否定したツケ(THE JOURNAL) - livedoor ニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/5153248/


タイトルを見た瞬間、我が脊髄は反射的にそのようなシナプス神経伝達反応を起こした。


誰だコイツ?ナベツネゴーストライターか?とも思った。が、違った。


ライターの記名は田中良紹。こんなサイトを運営している人物らしい。

田中良紹の「国会探検」
http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/


ちなみに、Wikipediaでも調べてみた。
何でもかんでもすぐにWikipediaに頼ってしまうといういつもの悪い癖だが、これも「やむを得ない犠牲」を払ったと思うほかないだろう。
そこにはこんな事が書かれていた。

田中良紹 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E8%89%AF%E7%B4%B9

人物

1945年、宮城県仙台市で生まれる。
1969年、慶應義塾大学経済学部を卒業し、TBS入社。報道局でドキュメンタリー・ディレクター、社会部記者、政治部記者などを行う。
(以下略)

主張

・利益誘導こそ民主主義の基本。
・日本の新聞とテレビには捏造報道の伝統がある。
・日本の世論調査の仕組みで決して世論は分からない。
・検察にとって目障りな政治家が血祭りに上げられる。
・検察の「でっちあげ」捜査を後ろからバックアップした新聞、テレビ、旧社会党日本共産党公明党などは、「国民の敵」である。
・自分たちの代表である政治家を叩き、殺す事は天に唾する行為で、唾が自分に戻ってくるとはつゆほども考えない国民は下衆である。
・日本に官僚支配を長く続かせた理由は、新聞とテレビを使ってせっせと下衆を増やしてきたことである。


要するに、TBS出身のテレビ業界批判者で、かつ自民党支持者の保守派で国民主権軽視が持論の人物だということだ。
あと、「BS11デジタル田中康夫の番組にっぽんサイコー!にも頻繁に出演している。」らしいので、極右民族主義に振り切れたあの田中康夫のお友達という時点でアレな人物だということはよくわかる。


「大連立を否定したツケ」のポイントポイントを引用すると次のようになる。

原因を作った菅内閣政権担当能力について私は全く驚いていない。3年前の大連立騒ぎの時に民主党の中に「民主主義を否定する」とか「大政翼賛会と同じだ」と言って、大連立を否定する人たちが居た時から想像された事だからである。その人たち自身はまだ分かっていないだろうが、あの時の政治無知が今報いを受けているのである。


「ねじれ」を知る者は大連立を考えた。そうしないと日本の政治は混乱するだけだからである。しかも自民党にはそれ以外に生き延びる道がなかった。だから秘かに民主党に大連立を働きかけた。民主党は「民主主義の筋道に反する」と「正論」を言って申し出をはねつけた。しかし民主党に民主主義を云々するほどの政治経験があった訳ではない。


小沢代表と福田総理との間だけで大連立が話し合われた。大連立には民主党と日本政治にとって次のようなメリットがあった。
1.日本は「ねじれ」による政治の混乱から免れる事が出来た。
2.連立の条件として自民党民主党の安保政策、年金政策、子育て支援策、農業政策を受け入れる約束だった。つまり民主党にとってこの時から主要政策を実現する事が出来た。
3.民主党は2年間の与党経験を積む事で官と政との関係を内側から知る事が出来た。何人かは大臣も経験できた筈である。
4.攻撃しか知らなかった民主党議員に守備を教え、与党に向いた議員を発掘する事が出来た。
5.自民党民主党も政策的対立を党内に抱えており、大連立の中で議員を合従連衡させれば、自民、民主に代わる新たな二大政党を準備できた。
6.09年の衆議院選挙までに巨大与党を二つに分け、どちらが政権にふさわしいかを国民に選択させる事が出来た。
7.官僚主導を政治主導に変えるには与野党が手を組むしかない。政治が対立している限り官僚支配は続く。大連立は政治主導の端緒を作った筈である。
8.そして自民党にとっては09年までは政権に居続ける事が出来た。


結局、大連立が否定されても自民党は政権に居続け、総選挙は任期満了の09年に行われた。しかしその間の混乱と政治の停滞は自民党と日本にとってマイナスでしかなかった。また国民は民主党マニフェストだけを見て政権交代を実現させたが、大連立をしていれば民主党の政策を先行して経験する事が出来、その善し悪しを実感した上で選挙で政策を選ぶ事が出来た。


要するに、政界再編のスピードアップのための「やむを得ない犠牲」を払うべきだった、ということが言いたいらしい。


しかし、こんなところでさすがはTBS出身者ともいうべきか、エリート意識丸出しの愚民観を堂々と露呈している。

大連立が否定されたのは、国民を参加させないやり方で政治の方向を決めようとした事への批判である。それは「正論」だが、民主主義は一方で直接民主制を採用していない。国民の意のままにすれば民主主義は潰れるというのが真理であり、時には政治が先行する事もありうる。大連立は、入り口を政治の世界だけが決め、出口で国民に選択させようとしたが、それが理解されなかった。


だがオチの結論部分だけ読めばそんなに悪いものではない。
ただ、今の追い詰められた余裕のない日本にとってベストと言えるものでは確かにないという点を除いて。

野党経験しかない者だけを責めて、経験のある政党だけに政権を取らせれば今以上に政治は腐敗する事になる。これを卒業する方法はただ一つ。10年間は政権を続けさせ、十分に政治を習熟させた所で他の政党に交代させる事である。欧米のように10年おきに政権交代が繰り返されれば、与野党は緊張感と成熟性を持って政治に取り組む事が出来る。それまでは政党の中で首をすげ替えてもらうしかない。大連立では国民の多くが訳も分からず「大政翼賛会だ」と反発した訳だから、今はそのツケを払わされていると考えた方が良い。


つまり、コイツの頭の中ではこんなやりとりがあって、


そんな装備で大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない(キリッ)」


そして、こう言うことが言いたいらしい。


…あぁ、やっぱり今回もダメだったよ アイツ*1は話を聞かないからな。
そうだな、次はコレを見ている奴ら*2にも付き合ってもらうよ……




まぁ、いいヤツだったよ……



<参考>
El Shaddai - エルシャダイ - | OFFICIAL WEBSITE
http://elshaddai.jp/


エルシャダイ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%80%E3%82%A4


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*1:民主党

*2:国民