【書評】「インターネットに就職しよう!」レビューコンテスト【広告】

インターネットに就職しよう!アマゾンキャンペーン
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『インターネットに就職しよう!』アマゾンキャンペーンの時に購入した者です。


目次を一読して、さて、この本はいわゆる情報商材とどこが違うのだろう、と思いました。


もちろん、この本の内容が仮にネットのあちこちで売られているそれらと同じだったとしても、良心的な価格であることは間違いありません。
情報商材とこの本とでは、ゼロが一つ違います。
その点だけでも、とにかく「情報が欲しい」という人にはうってつけの本、そしてキャンペーンだったのではないでしょうか。


本書の著者である守谷氏は「一度も就職したことがない」ことを「売り」にしておられます。
しかし、まず、大学、そして大学院へ進学する能力があり、
在学当時から起業や投資に興味を持っていたという時点で、
相当に「恵まれた」立ち位置にいたのだということを、ここでハッキリ指摘しておきたいと思います。


この本を買った人の大多数は、守谷氏のスタート地点のレベルにすらとうてい追い付けないだろうと思うからです。


日本の大学の進学率は50%を越えたと言います。
しかし、その中で大学院に進学するような人は何人いるでしょうか?
また、逆の方からも、考えられます。
ここで簡単なクイズを出します。


「もし日本人が100人いたら、その中で学歴が「中卒」の人達はいったい何人いるでしょうか?」










答えは、「15人」です。
人口の実に15%もの人達が中卒の学歴で生きているのがこの日本という国の現状なのです。


その人達にとって、この本は、「役に立つ」道具たり得るのでしょうか?
あるいは、その人達にとって、「読める」本なのでしょうか?
そもそも、その人達は本を読む習慣があるのでしょうか?


同じように考えれば、たとえ中退したにせよ、大学院に進学した守谷氏は、およそ「100人中の5人」、日本の人口のわずか5%に含まれる、「エリート」と呼ばれてもおかしくない立場にいた方だということです。


この本の内容に触れる以前の問題として、これらのことが頭の中から離れません。


さて、守谷氏のことばかり責めてもいられません。
私もその5%の内の一人なのですから。


しかし、私と守谷氏との最大の違いは、「お金儲けに関心があるかないか」というその一点につきます。


私がブログを始めたのは2004年。
対して、アフィリエイトを始めたのは2010年。つい、昨年になってからのことです。
これだけでも、いかに私が「お金を稼ぐ」ということについて無頓着かということがわかるかとおもいます。


普通の人がブログを書けば、当然、アフィリエイトも同時に始めるというのが普通でしょう。
ところが、私はまったくそうではなかったのです。
開設当初から、すぐに一日平均1000PVを稼ぐようなブログを書きながら、です。


ブログが充実するのと反比例するように、私の生活はどんどん困窮していきました。
そして気がつけば、ブログも放ったらかしが多くなり、いつもいつも自殺のことばかり考えるような状態に陥っていました。
私がこの本を買ったのはまさに「藁をもすがる思い」そのものです。


そして、この本で守谷氏は「本気度の高い人」だけを読者対象にしているとおっしゃっていますが、そうは問屋が卸しません。
こんな大々的なキャンペーンを張りながら、そんな「逃げ口口上」を述べるほうが間違っているのです。
そんなものは、ハッキリ言って卑怯者の言い逃れです。
今まで、苦しんで、苦しんで、ろくに本も読まない、いや読めないけれども、それでも、「これだけ宣伝されている本なら自分にも読めるかもしれない」と思った人が少なからずいたからこそ、アマゾンベストセラーランキング2位という結果がでたのです。
そういう人達にむかって、どの口が何をいうのかと言いたい。


せめて「<本気で稼ぐ>つもりでやって始めて、小遣い程度の稼ぎが得られ、それが積み重なって<副業>になっていくのだ。これからの時代はそういう生き方があたりまえになっていくのだ」と、訂正されるべきでしょう。


他人に「覚悟」を要求する前に、守谷氏にはご自身の恵まれた立場というものを「自覚」していただきたいところです。


この本には蜂蜜のように甘い言葉がいくつも並べられています。
しかし、それらを「本気」で読むためには、読者それぞれが抱える現実と言うものと「共鳴」しなければなりません。
この世には、個人ではいかんともしがたい「しがらみ」というものがあります。
守谷氏は「副業気分なら読むな」といったことを言っておられますが、インターネットという一見してフラットな世界は、その背景にどうしようもないデコボコな現実を抱えて、その上に成り立っています。
「そんな差などない」「忘れろ」というのは、いくらなんでも無茶というものです。


メルマガの方法論についてはあえて言及しません。
これで上手くいっておられるのですから、きっと正しいやり方なのでしょう。


しかし、この本の最後の方に、「お手本や先生を見つけろ」といったことが書かれています。
これはいわゆる「メンター」(=指導者)と呼ばれるものと同じものではないでしょうか。
このように、メルマガの方法論をいくら詳しく書かれても、結局は、何らかの形で現実世界でのつながりへと問題は帰ってくるのです。


ほんとうに、引きこもりで友達も一人もいない人間が、この本を実践してどれだけの「現実」が、待ち構えているのか、想像も付きません。


私には受け入れがたい精神論的な部分と、私の知らなかったメルマガの技術論、その双方を併せ持ったのがこの『インターネットに就職しよう!』という本です。


よって、この本についての私の総合的な評価は、「是々非々」。これに尽きます。


以上。

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