プロ野球合併問題:爆笑!アメプロ・プロ野球

日本のプロ野球の「歴史」が今、終わろうとしています。
ワールドカップでミーハー・サッカーファンとして生まれ変わった私には、もはや別にどうなろうと知ったことではないのですが、それでもニュースからは日々、悲惨な状況が伝えられてきます。

    • 相当夜更かししないと、ユーロ2004が見られないというのも少々厳しい状況だと思うのですが、アメリカの従順な息子たる日本*1では、いくらワールドカップを経たとしても、「国技」に近い扱いを受けているのはやはり、「野球」のようです。

しかし問題は、この「歴史の終わり」が、二極対立の「雪解け」によってなされた結果としての「歴史の終わり」ではなく、さしたる議論もなく、工夫もなく、知恵も出さないまま、「これしかないんだ」「乗り遅れるな」とばかりにたった一つの方向へと走り去ろうとすることで幕引きを図ろう、終わらそうとしている点にあります。
まず、「合併」ありき。
「終わりの始まり」へと二人三脚を組んだ二つの球団の名は、近鉄バファロー*2オリックスブルーウェーブ*3です。
この両者の振る舞いが根本的にイケ好かない点は、合併を自球団だけの問題に止まらすことをせず、他球団にまで事実上、「強要」するという点です。まして、セとパに分かれたリーグ自体をも合併させようというのですから、もはや無責任もここに極まれりといったところです。あるいは、中空構造のなれの果て、でしょうか?
そして、その陰で糸を引く例の人。プロ野球黒歴史にこの人あり。
読売帝国皇帝、ミスター・ナベツネです。
無自覚な悪、人それを最悪という!テメェの血は一体、何色だーーー!!!


なんて、馬鹿なこと聞くんじゃありません。「黄金色」に決まっているじゃありませんか。


などと言ったとしても、彼の耳にはほめ言葉として聞こえるんじゃないかと思うくらい、「ぶっちゃけありえない」所業の数々を何度も、何度も、何度も、繰り返してきたほどの、まさに「巨人」というにふさわしい人物です。ジャイアントというよりもタイタンといったほうが、ニュアンスが近いような気もしますが。
とはいえ、ここまでの事態に至り、もはや皆が皆、日本的無常観に包まれようとした、まさにその時!
殺伐とした雰囲気を割ってさっそうとあらわれたのが、ライブドアというプロバイダー会社でした。バファローズを丸ごと買い上げるという、男義あふれたその提案は、「終わりの始まり」の闇を照らす一筋の光明かとも思われました。
しかし・・・・・・、バファローズの微妙なファン心理を形成していたものの正体こそ、近鉄経営陣そのものだったのでした。そう、近鉄ライブドアの提案を一顧だにせず、拒否したのです。
自分たちの球団が、以後、超獣戦隊*4と呼ばれることがそんなに嫌だったのでしょうか?
いや、とにかく合併ありきで進んでいる現状を「維持」しようという、事なかれ主義的な判断に過ぎないというのが本当のところでしょう。あるいは、ライブドアの資金力を疑問視していたのかもしれません。はたまた、合併相手のオリックスへのしがらみからかもしれません。
ならば、
いっそのこと、武富士*5アコム*6に、ブルーウェーブ*7を買収させて、「武富士ダンサーズ」か「アコムオートマチックス」として立ってもらうというのはどうでしょうか?
そして、ナベツネジャイアンツを遥かに凌駕する、パ・リーグの超ヒール(悪役)として、今こそここに君臨してもらおうではありませんか!!
もしこれが実現すれば、まさに圧倒的な「金」に物を言わせて他チームからどころか、メジャーリーグからもサミー・ソーサランディ・ジョンソンレベルの選手なんかをワンサカ引き抜いて来てくれるに違いありません。もしかしたら、アマゾンのジャングルから第二のジャイアントシルバを発掘し、アストロ球団化するという夢のような展開が見られるかもしれません*8
資本主義の悪しき様を観客にまざまざと見せ付け、マネー経済のダークサイドを一身に体現する、この超ヒール。そのチームポリシーを語らせたら、まさにこういう風になるかもしれません。


「金や!世の中金なんや!!お客さん!?金は借りるもんやないんやで!!!」


相手チームとそのファンからどころか、自チームのファンからもブーイングの嵐を受けそうです。というか、選手が気の毒に見えなくもありません。では、この際です。選手のほうにも積極的にこのヒール役をかってもらおうではありませんか!!
こうなってきたらもう、まさにWWF的アメプロ(アメリカンプロレス)の世界です。


試合前には、恒例のマイクパフォーマンス!(「よく来やがったなこのやろう!」「ヤレヤレ、こんな田舎まで呼びつけやがって」・・・)と、前の試合までのあらすじの説明!!(「ここでちょっとスクリーンを見てくれ!あいつが以前何をしたか」・・・)
そして、試合が始まれば始まったで、バットボーイがさわられたり・・・・・・いやいや、さらわれたり、助け出されたりという、ちょっと、ウホッな世界も垣間見られるかもしれません。こうなると、そこにはまた新たなファン層の獲得が期待できるという一粒で二度おいしい展開です。美少年ぞろいのバットボーイ・・・・・・何か新しい隠語が生まれたような気がしないでもありません。でも、ジャニーズ事務所にお任せすれば大丈夫でしょう!!*9
パフォーマンスのメインプレーヤーは、やはりチームのトップたる監督でしょうか。ボヤいて済むような時代は終わったのです。今、野球に必要なのは、熱血過剰で演技過剰、ケレン味過剰なトークトークトーク!!もちろん、チームの顔として、有力選手のヒートアップしたシャウトもファンの心をグッとつかむものになるでしょう。こうなると、清原選手もわざわざK−1へ移籍しなくても済むというものです。むしろ、ハッスル小川に野球を仕込んで連れて来たほうがいいかもしれません。傷心の野獣、ボブサップもご一緒にいかがですか?
もちろん、オーナーやGMの乱入も大歓迎!!「金や!金や!世の中金や!」と叫ぶ姿の浅ましさは、ナベツネの比ではありません。
お客様におかれましては、くれぐれも物を投げつけないようにご自制・・・・・・ご注意ください。これは、「ショー」なんですから。
リハーサルでは監督、選手一同にしっかりと台本を読み込んでもらい、演技力を高めてもらいましょう。セリフ棒読みの選手は、たとえホームランバッターだろうがゴールデングラブ受賞だろうが、ファームという名の地獄で「特訓」してもらいます。そして、そこから帰ってきた時にこそ、ドラマが生まれるのです!
「俺は貴様を倒すために地獄(発声練習)から帰ってきたんだ!!」
「見るがいい!お前を倒すために編み出したこの魔球(活舌)を!!!」


ああ、もう来シーズンが待ちきれません!!こんな野球を待っていたのです!
各球団は、一刻も早く試合を消化して、来シーズンへ備えるべきでしょう!!!
脚本には、もちろん島本和彦今川泰宏を推薦します!


(ねえ、そこのお姉様、お友達をそそのかしてその「お父さん」に働きかけてみてはどうですか?)

*1:ここ十年以上引き篭もっている息子の様な気がしないでもない。

*2:阪神ファンよりも自虐的なファン」を持つとまでいわれる微妙な球団。ちなみに弟がそのファン。

*3:「かんばろう神戸」のキャッチフレーズで震災後の神戸市民のこころを支えた球団・・・だと思ったら、実はイチローが一人で支えていたという事実がここ数年で明らかとなったこれまた微妙な球団。ちなみに、谷の人などいない!

*4:ライブマン超獣戦隊ライブマン。大体、動物をモチーフにしたスーパー戦隊の一つ。・・・まあそんな風に呼ばれることはないと思うが。

*5:会長が逮捕された、消費者金融業界ナンバーワンの会社。そのダンサーズの肢体はかつて深夜枠のオアシスであった。

*6:「はじめて」という実に萌え要素的なセリフをCMで女性に口走らせて恥じないステキな消費者金融会社。

*7:今気づいたが、なんでブルーウェーブ「ス」じゃないんだ?

*8:そうなると、試合よりも「特訓」のほうが面白くなってしまうかもしれませんが。

*9:いろんな意味で