人が自殺する瞬間

昨日は本当にヤバかった。
吸い込まれていく感覚とはこういうことなのだろうか?
いや、深宇宙に飲み込まれていく感覚というべきか。
はてしなく、収縮していく、はてしなく。
「飛び込む」とか「飛び降りる」とかそういうことではなく、その時は自転車に乗っていたのだが、もうどうしようもないという感覚が全身を包んでいた。
手が、足が、心臓が、まさに今消え行く様を、薄く、細く、小さく、消え去る瞬間を実感していた。
これが、そうか。
これが、そうなのか。
「もうあかんわ」「自分でもびっくりするわアホさ加減に」とつぶやきながら、
「自殺という感覚」が身を包んでいた。
いや、包んではいない。
体の内から、内側からあふれ出してきていた。
そして、何もかもを引きずり込み、引きずり込もうとしていた。
引きずり込まれていた。




何がそれを留めたのか。
死ぬにあたっての準備。身の回りの整理があまりにもできていない事、だったろうか。
部屋の整理が、付いていたなら、