「日本〜竹島〜韓国=英国〜北アイルランド〜アイルランド」の相似形

島根県の県条例で、「竹島の日」なるものが制定された。
北方領土の日と同じような象徴的意味合いの強い実行力に乏しい、言ってしまえば「自己満足的な記念日の決議」に過ぎないものだったそれは、
たちまちにして、韓国国内の反日の嵐を巻き起こさせたのだった。
それは、ガザの嵐なんか比べ物にならないくらいの激しい嵐だった。


当の島根県の決議会場にわざわざ韓国の市議が乗り込み、カッターで自分の指を切るというパフォーマンスを起こしたり、韓国の日本大使館前で焼身自殺を図る人が出たり、路上では鉦や太鼓をたたいて「フンサイニダー」の大合唱。恒例の日の丸焼き捨てイベントも行われ、また、釜山の大学では校舎の入口に巨大な「日の丸の踏み絵」が設置されたりもしたそうな。


足かけ三年にわたってあらゆるマスメディアにおいて、あれほどあおられてきた韓流=韓国ブーム
そして、その中心的かつ象徴的存在として日本の中高齢女性から見事に金を巻き上げていたのが、「微笑みの貴公子」ことペ・ヨンジュンその人だった。
ペといえば、カトちゃんではなく、ヨンジュンだ、とまでに世間の意識を塗り替えたその影響力は、確かに看過できない。それどころか、ヨン様への個人的ブームこそが韓流を支えていたといっても過言ではない。
そうして韓国人俳優たちは「絵に描いたようなわかりやすいイメージを安売りすること」で、巧妙に金を吸い上げながらも、その結果「日本と韓国の距離は一気に縮まった!!」とまでいわれていた。

それに対して、ネット界隈では早くからそこに、電通プロモーションの影を感じ取り、その足かけ三年の陰謀は、来る2005年の「日韓友情年2005」に向けての地ならしであるとのもっぱらのうわさであった。

だがどうだろう、そろそろブームも下火になり、ヨン様に変わる次のアイドル(偶像)を作らないと…としているまさにその下り坂に入ったところにおいて、一地方県議会の「竹島の日」条例が制定されたことで、そのブームの勢いは下り坂に追い討ちをかけられるどころか、止めを刺されんばかりの痛恨の一撃となっている。事実、「友情年」どころではない、と韓国から直接日本の各姉妹都市に、交流の中止要請が出されている。


まさに「ぺは県よりも弱し」
ブームとは、かくもはかないものであろうか。


私は、竹島は日本の領土であると思う。しかし、そこを韓国が軍事政権による占領以降、一方的に占領し実効支配している状態の解決には、何か大きなインパクトのあるアクションがなければ、こう着状態のまま、動かないのではとも考えていた。とはいえ、外交上最も緊迫する案件である国境帰属問題について、いくら「当事者」だからとはいえ、一地方が国政の意思を聞き入れずに独走してしまった点はいただけない。


だが、同じような問題を抱える世界の別の地域の事例をアナロジーとして用いてみるとどうだろうか。
同じく島国であり、双方の国力に大きな差があり、そして歴史的な因縁も根深いそんな地域。
それが、北アイルランド問題を抱えるアイルランドとイギリスである。
この関係を日韓に当てはめるとどうなるだろうか。
北アイルランド竹島。これは確かである。
次に、アイルランド=韓国。国力から言ってこれに相当するだろう。
そして、イギリス=日本。
なぜイギリスが日本なのか?それは単に国力の問題からではない。歴史を省みたときにもそこに一つの類似が見出せるからなのである。


クロムウェルという人物を歴史の時間に習った人は多いと思う。では、彼は何をした人物だったか思い出してほしい。そう、彼はイギリス市民革命=清教徒革命を指導した「英雄」として歴史に名を残している。
しかし、その後の彼は独裁政治を行うようになり、結局その反動で王政復古が起きてしまった。
・・・・・・のであるが、その独裁支配の期間に、かれは植民地侵略のためのすさまじい虐殺行為をアイルランドで行っているのだ。
そう、確かにイギリスでは「英雄」であるが、そのクロムウェルの名は、アイルランドでは「悪魔」として記憶されているのである。
現在に至るもアイルランドがイギリスの影響を強く受け、そして何より、北アイルランドがイギリスの連邦の一部とされていることのきっかけは、このクロムウェルの侵略行為,虐殺行為によっている。
さて、この恨み辛みの構造を日本と韓国にフラッシュバックするなら、それはまず豊臣秀吉の朝鮮征伐が上げられよう。そしてもちろん、日韓併合という直近の記憶も。


こういう「被害」の歴史を積んできた国が領土というものに対して抱くのはやはり「奪われた」という感情であろう。
そして、二度と「奪われまい」という反骨精神が芽生えることも当然だろう。
アイルランドに共感する私は、それを通して韓国の怒りを理解することもできる。


しかし、竹島北アイルランドが決定的に違うのは、北アイルランドは今も支配側が占領しているのに対して、竹島は今、被支配側が占領しているのである。
北アイルランドでは長きに渡るテロ闘争への疲弊から、和平の兆しも見えつつあるが、一方竹島は、「やられたらやり返せ」とばかりに軍事独裁政権が朝鮮戦争中に「李承晩ライン」なる境界を一方的に設定し、取り込んだままとなっている。これにより日本の漁民に実害が出ていたともされる。


だが、もはや「やられたらやりかえせ」的なサイクルはあまりに危険であるし不毛であるというほかないのではないか。「こちらが正義なのだから譲歩しろ」といっても、国境紛争とは「ハイそうですか」の一言で解決するような問題ではない。
洋の東西南北を問わず国境では血が流れている。
口で罵り合っているうちはまだいいが、これが実際に事件・紛争・戦争になったりしたらそれこそ、極東アジア地域は一挙に混迷の様相を呈し、日本もまた少子化問題どころの騒ぎではなくなる。
既にカッターを持って入国し、議場に乱入しようとした人間までいるのである。しかもそれは、韓国社会でエリートとされる議員さまであった。ならば、この悪化した感情の中で、愛知万博にやってくる武装強盗団はどれほどの憎しみを日本人にぶつけてくるのだろうか。


そう考えると。無用な引き金を引いた島根県の老人たちは、不明を詫びて腹を切って死ぬべきであると考えるし、
もうホントに、「白黒つけるしか方法は無いニダ!!」というのであれば、さっさと日韓雁首そろえて国際司法裁判所に出向いたほうがいいと思うのだが。
つか、拒否するということは負けを認めているということなのか?>韓国


でも、戦争はやだよ。戦争は。なんせ日本は、工作員の天国らしいですから…