雨宮慶太作品について2――「生温かく見守るぬるい視線」

加速する思考 - マニアは、作品内容ではなくその表現方法に注目する


上は、例の『失踪日記』レビューについての記事だけど、ほかのジャンルについてもまんま当てはまるし、とりわけ特撮マニア=特撮ファンの行動様式=思考様式についてよく当てはまると思った。


これが、俗に言う「生温かく見守る」というやつなのか。


あれから、『仮面ライダーJ』と『ゼイラム2』を見た。
Jはもう「オモシロ」すぎて、感傷的なシーンを全部早送りで見た。
物語中の重要度と反比例してちまちま動きながらチャチな火器を散漫に仕込んだ巨大宇宙戦車に対して、
その巨大構造物を一言のセリフも発さず終始無言で黙々と破壊していく巨大な仮面ライダーという画はあまりにもシュールで、
アップ画面が続く中で次第にスケール感すら失われていった様は圧巻であった。
一方、ゼイラム2は、非常にアニメ的だなと感じた。まんま「戦闘美少女」モノだしな。
というか、受ける印象が攻殻とそっくり。
ただそれも印象だけで、お話としてはこれもまあ、好きな人=マニアでなければどこをおもしろがっていいのかワカランといえばワカラン。
まさに上の指摘の「表現方法」を楽しむ向きにだけ受けるという感じ。
あと、三菱ミニカトッポが「最新マシン」として登場していたところになんか時代を感じた。




牙狼もなんだかんだでお話的には「ぬるい視線」を強要してくれるので、視覚演出的にはテレビの限界に挑戦!という感じだけど、やっぱ基本はマニア受けかと。
個人的には、ピエロのパントマイムと殺陣のからみをもっとちゃんと見たかった。
CGに逃げんなって!(マニアの意見