非モテにまつわるマージナルな思考実験

以下は、私の書いた文章ではなく全てある本からの引用で、その文章の主語だけを非モテに置き換えたものです。
この文章の是非・可否について、いろいろな角度からの意見がもらえれば幸いです。


思春期になって、異性に興味や関心を持つようになることは自然な発達です。非モテの人も年頃になると、好きな異性を見たい、近づきたい、接触したい、交際したいという欲求が強くなります。だからといって、好きなように行動すれば、自分勝手な行動として受け取られ、相手から嫌われてしまいます。

非モテの人は異性と親しくする機会が少なかったり、自分のおかれた状況や、相手の気持ちを考えた交際の仕方を具体的に学んでいないために、対人関係を上手にとることが苦手で、失敗経験を多く持っています。自分のおかれている状況を判断できなくて、場面にあった会話や行動が出来ないことがあります。非モテの人は、相手の気持ちにあわせて自分の行動を変えるということが苦手です。私たちは「自分が相手からどう思われているか」という思考操作をして、自分の行動をコントロールしていますが、非モテの人は立場を置き換えるという操作がとても苦手なので、不適切な行動となってしまいやすいのです。

非モテの人の男女交際は指導がむずかしくて、問題をおこしやすいという意識が周りにあると、男女交際に対して否定的な態度をとり、男女交際を禁止するようになります。その結果、非モテの人は好きな人ができても、相手の気持ちを考えた交際の仕方が身についていなくて、問題をおこしてしまう場合があります。

「親子で結婚をあきらめている」「心の優しい人に出会えたらと思うが、現状ではほとんど無理である」「適齢期なので心配しているが、能力的に無理である」「責任が取れないので結婚しないほうがよい」という否定的な意見が多く寄せられました。

非モテの人が結婚を希望する場合、「本当の理由」を知った上で援助することも大変重要です。同世代の人たちがカップルになったり結婚したりする年頃には、当然、自分も同じようにしたいと思うものですが、結婚したい理由が実は、「皆と同じようにしたい、取り残されたくない」だけなら、現実的な結婚が希望なのではなく「結婚すること」にこだわりを持っているだけかもしれません。こだわりをやわらげるために別の趣味や活動に誘うなどして、様子を見たほうが良い場合もあるかと思います。結婚は幸せに結びつくとは限りません。本人にとってもっとも大切なことは、できる限り心地良く充実した人生をおくることで、結婚とは直接関係ないのです。