日常に潜む「死のアスベスト空間」

すでに学校や易者に使われていることが明らかとなり始めている現在であるが、もっと身近な日常の風景の中にアスベストが潜んでいることをご存知だろうか。


それも、生後間もない赤ちゃんをベビーカーに乗せた親子連れが日々行きかうような場所に、吹き付けられたアスベストがむき出しで使われている場所があることをご存知だろうか。


そういう状態にある可能性が高いのが、「大型スーパーの屋上駐車場」である。
京都にあるイズミヤ六地蔵店の屋上駐車場がまさにそれである。
そこには、天井の鉄骨といわず壁といわず柱といわず、隙間なく満遍なくアスベストが吹き付けられており、しかも、そのところどころがささくれ立ち浮き上がり剥がれ落ち飛び散りそうにまでなっているのである。


その下では今日も車で来店した若い母親が子供を連れて駐車場内を歩いている。


この店舗は約十年ほど前に改装された記憶がある。つまり、十年前までに建てられている屋上駐車場は、日本全国すべからくこのような「死のアスベスト空間」となっている可能性が極めて高い、ということである。


二十年後、三十年後に、このスーパーを訪れた人の中から何人が病に倒れるのだろうか?
その時、このスーパーが、この駐車場が原因だと誰が証明できるのだろうか?


二十年後。


日本人の平均寿命は思ったよりも短くなっているのかもしれない。