ギリシャの暴動・日本の通り魔


ギリシャの方が「社会としてまだまとも」な気がするのは気のせいではないだろう。
「今の日本の若い連中は元気がない」とクダを巻く団塊世代やバブル世代は、いざ日本でも若者がギリシャばりに「元気」になったとしたらどんな口をきくのだろうか?――想像するまでもない。
たかだか大学の授業にモグリに行っただけでも常識が無いだの何だの大騒ぎになるような「美しい国日本」で、一体何を元手に「元気」になれなどと腐れただれた寝言ポエムを垂れ流すのか。
セカイ系中二病とはいったい誰なのか。
「求めよ、さらば与えられん」という時代はとっくに終わったのだ。
マーケティング的に言っても、世代間継承的に言っても、共同体幻想的に言っても、それはもはや全く真逆だ。



「与えよ、さらば求められん」。



だが今のこの大恐慌下、もはや余裕がないという、もはや余力がないという。
ならばと、若者は「沈黙」する。
美しい国」の伝統に従い、「自己責任」に身を包み、抵抗も反抗も活動もしない。
だがなぜか、団塊・バブルは不満を言う。
「けしからん。若者に元気がない」



「戦争」というものが、あらゆる相互関係に絶対的不信感が貫かれた社会性が破綻した状況なのだとしたら、
「そんなものはとっくに始まってるさ」。


ギリシャの抗議デモ6日目に、暴動や略奪も 写真13枚 国際ニュース : AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2548900/3606980
【12月12日 AFP】(写真追加)警官による15歳の少年の射殺をきっかけに全土に広がったギリシャの抗議行動は、発生から6日目の11日も、アテネ(Athens)にある同国最大の刑務所周辺や中心部の大学などでデモ隊と治安部隊の衝突が続いている。警察当局によると市内各所で複数の集団による店舗襲撃や主要道路への妨害も発生している。

 アテネと同国第2の都市テッサロニキ(Thessaloniki)では合わせて学校100校以上と大学約15校が、抗議活動を行う若者によって依然占拠されたままとなっている。テッサロニキでは、学生らが12日に大規模デモ行進を実施すると発表した。

 コスタス・カラマンリス首相(Kostas Karamanlis)は国民の団結を呼び掛けているが、野党側はこれを無視し、首相の辞任と総選挙実施を求める姿勢を強めている。今回の暴動は、1974年の軍政崩壊以来最大規模となっている。(c)AFP/Roddy Thomson

ギリシャの暴動続く 市民ら多数負傷 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008120801000233.html
【ローマ8日共同】警官による10代の少年射殺をきっかけに起こったギリシャの暴動は7日夜(日本時間8日午前)も首都アテネと北部テッサロニキなどで続き、計数千人の若者らが警官隊と衝突した。ロイター通信によると暴動発生以来、市民ら少なくとも34人が負傷した。

 司法当局は少年の射殺容疑で警官2人を逮捕。カラマンリス首相も遺憾の意を示すなど事態収拾を図ったが、国会でかろうじて過半数議席を維持する脆弱な同政権にとっては大きな打撃となった。

 在ギリシャ日本大使館によると、邦人の被害は確認されていないが、同大使館は在留邦人に極力外出しないよう呼びかけた。アテネ中心部はバスや車の通行が禁止され、まひ状態に。火炎瓶が飛び交い、駐車中の多数の車が放火される騒乱が続き、観光客はホテルの部屋に閉じ込められた。

 暴動に加わった若者らはアナキスト無政府主義者)と呼ばれ、政府の年金改革などのほか資本主義そのものに反対、これまでも銀行や商店の破壊行為を繰り返してきた。

ギリシャアテネで若者暴動 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20081208k0000e030030000c.html?inb=yt
ギリシャアテネで若者暴動
 【ローマ藤原章生ギリシャの首都アテネで6日夜、警察官の発砲により少年が死亡し、これに抗議する若者らのデモがアテネから各都市に拡大した。7日にはアテネで高級店の略奪や放火など暴動に発展し、警察との激しい衝突で数十人のけが人が出ている。

 ロイター通信などによると、アテネで6日夜、巡回中の特別警察官2人が約30人の若者に囲まれ発砲し、15歳の少年が胸を撃たれて死亡した。抗議デモは北部テッサロニキ、南部パトラスクレタ島などに広がった。

 アテネ中心街では7日、火炎瓶を使う若者らに警官隊が催涙弾で応じ、約40人が負傷した。デパートやブティックが略奪に遭い、銀行への投石などの破壊行為を繰り返され、13人が逮捕された。

 格差問題や失業などで支持率の低い中道右派、カラマンリス首相は、少年射殺事件への公正な対処を誓い、鎮圧を急いでいる。これを受け、検察庁が8日、射殺にかかわった警官2人を殺人罪などで起訴した。

ギリシャ>理由もなく暴れる若者 アテネ暴動6日目(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081212-00000038-mai-int

アテネ藤原章生】普段は観光客でにぎわうギリシャの首都アテネは11日、政府に対する抗議行動が6日目を迎えた。銀行や新車販売店が放火された通りはきな臭いにおいが残り、歩道にはガラスの破片が散らばる。同夜始まったデモ行進は、半時間もしないうちに投石や火炎瓶による暴動に変わった。6日の少年射殺事件がきっかけだが、際立った理由もなく暴れたい若者がデモを乗っ取っている。

 「理由なき革命というのか、こんなことは初めてだ」。中心街のオモニア広場に近い新聞社「アポキフマティニ」のマキス・デリペトロス編集次長(48)は疲れ切っていた。暴動発生以来、社屋が3度も暴徒に襲われたためだ。

 毎日続くデモには、インターネット情報で学生、労働者に加え、アナキスト無政府主義者)と呼ばれる若者が集まり、無秩序な固まりとなる。「何かを要求すれば政権も応えようがあるが、スローガンなしに暴力に走る」

 午後6時(日本時間12日午前1時)、アテネ大学前には、若者を中心に約1000人が集まっていた。1時間後に始まったデモ行進は街の中心を1周すると、列の後ろの参加者が銀行前や国会議事堂前にいる警官に投石し始め、混乱状態になった。

 「我々は政権退陣を求めるデモをしに来たんだ」。そう語るアテネ大のマリオさん(22)らは暴徒を押しとどめようとするが、らちがあかない。高級レストランの前で、暴徒は強化ガラスをたたき「いい物食いやがって」などと叫ぶ。客たちが奥に逃げていく。

 「1日9時間働いて月700ユーロ(約8万5000円)。暴動の原因は貧しい若者の怒りだ」。毎日来ているというアントニーさん(30)はヘルメットをかぶり、ポケットの石を見せた。

 世界経済危機で先の見通しは暗く、国営企業の合理化で失職者も多い。「具体的に何をという事を言えなくても、若者たちは漠然と未来を恐れている」。デモを見に来たナイトクラブ店員、タキスさん(63)は「彼らの暗さはギリシャだけの問題じゃないと思う。この世代が何を恐れているのか、くみ取る必要がある」と話した。

ギリシャ>首相、暴動で被害の店に経済支援 少年射殺事件(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000042-mai-int
【ローマ藤原章生】警官による少年射殺事件を機に反政府行動が続くギリシャで10日、カラマンリス首相が「市民の安全だけでなく、暴動で被害を受けた商店などを経済支援する」と国民向けに演説した。早期退陣と選挙実施など野党の要求には答えなかった。

 ギリシャの経済団体によると、6日からの略奪、放火などで、アテネだけで565店舗が大きな被害を受け、損害額は2億ユーロ(240億円)に上る。首相は被害者らを助成金や貸し付け、免税などで支援すると発表した。

 また、この日、左派の野党・全ギリシャ社会主義運動のパパンドレウ党首は、暴動を引き起こしているアナーキスト無政府主義者)たちに「暴力の停止」を呼びかけた。

 抗議行動は10都市に広がったが、11日には学校も再開されるため、鎮まると政府は見ている。

 アテネの少年射殺事件について、殺人容疑で拘置中の警察官(37)は検察の調べに、「火炎瓶を投げる若者に囲まれ、自衛のため警告発砲した」「流れ弾が少年に当たったことに気づかなかった」と、殺意はなかったと証言した。

ギリシャ暴動6日目、高校生による警察署襲撃も(ロイター) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081212-00000073-reu-int
アテネ 11日 ロイター] 警官による少年射殺をきっかけにギリシャで起きている抗議活動は6日目に入った11日、アテネ郊外で高校生らが警察署を火炎瓶などで襲撃するなど、混乱が続いている。
 また、アテネ市内でも約4000人の学生がデモ行進を行い、機動隊が催涙ガスで対抗するなどした。
 一方、11日に発表された同国の9月の失業率は、前月の7.1%から7.4%に悪化。特に、若者と女性の就業機会が限られており、世界的な経済危機の影響で、状況はさらに悪くなるとみられている。
 各地での暴動はこれまでに比べて沈静化したものの、12日と15日には新たな抗議集会も予定されており、こうした状況下でカラマンリス政権がどこまで持ちこたえられるか注目される。
 仏ソルボンヌ大学ゲオルゲス・プレヴェラキス教授は「最も考えられるシナリオは、カラマンリス首相が2、3カ月以内に解散総選挙を行うことだ」と話している。

暴動鎮圧で催涙弾底つく ギリシャが追加発注 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/081213/erp0812131051003-n1.htm
12日付のギリシャ紙トビマによると、警官による少年射殺をきっかけに始まった暴動鎮圧のため、同国の警察は既に4000発以上の催涙弾を使用。残りが少なくなったとしてイスラエルに発注した。

 6日発生した若者らによる暴動は一時、首都アテネなど10都市に拡大。少年射殺を批判された警察は、政府から鎮圧で死傷者を出さないよう厳命を受けており、若者らを近づけないよう催涙弾を多用したとみられる。暴動の見物人らが目の痛みなどの被害を受けたほか、アテネ中心部の地下鉄シンタグマ駅などでは、催涙弾の刺激臭が地下鉄構内まで侵入。多くの人がハンカチなどで鼻や口を覆う光景も見られた。

 司法当局は12日、暴動でこれまでに432人を拘束、うち176人を起訴したと発表。若者らによる暴力行為のほか、略奪行為も起訴対象という。

 AP通信によると、パリのシャンゼリゼ通りで12日、暴動参加者を支持する市民ら約100人が行進した。(共同)

NIKKEI NET(日経ネット):国際ニュース−アメリカ、EU、アジアなど海外ニュースを速報
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081213AT2M1300D13122008.html
【ウィーン=桜庭薫】ギリシャで警官の少年射殺事件をきっかけに全国で発生した暴動は、事件から1週間経過しても沈静化の見通しが立たない。構造不況にある経済が金融危機の打撃を受けるなか、暴動が追い打ちをかけ始めた。

 暴動は6日の事件発生後、首都アテネなどで連日続き、警官隊との衝突や商店破壊が相次いでいる。ギリシャ商工会議所はアテネだけで商店の被害額を2億ユーロ(240億円)と試算した。(13日 19:02)

asahi.com朝日新聞社):ギリシャ、止まらぬ暴動 「若者の不満」波及恐れる欧州 - 国際
http://www.asahi.com/international/update/1213/TKY200812120324.html
アテネ=喜田尚】警官の発砲で少年が死亡した事件を機に広がったギリシャの暴動が止まらない。アテネでは12日も学生らが火炎瓶や石を投げ、銀行などを襲った。警官隊は催涙弾で対抗し中心部は紛争地のような様相。いつまでもおさまらないのは、就職難や低賃金に苦しむ若者の怒りが爆発したためだ。若者の苦境は欧州共通の現象で、他国も事態を注視している。

 暴動は12日で7日目に入った。昼過ぎ、アテネ大学から始まった学生たちのデモ行進が議会前へ。広場に集まる人数が増えると覆面した若者が警官隊へ投石し始め、その人数があっという間に増えた。

 集団の反対側では窓ガラスが割れる音。後方で、通りに面した銀行店舗の破壊が始まったのだ。中の行員たちは半ばあきらめ顔だ。やがて、怒号と学生らが投げる火炎弾の爆発音の中、警官隊が催涙弾を撃ち込み始めた。

 「破壊活動には反対」というアテネ大生エリエ・パンタゾプルさん(20)も「事件だけに抗議しているのではない。貧困や不正に対処しない政府に憤っている」と話す。

 連日の暴動で、一帯の商店はほとんどの店がガラスを割られるなどの被害を受けた。ある旅行業者は別の場所に臨時店舗を開くことに。「過激派が表のドアを壊し始めたので警察に電話をしたら、『彼らを刺激できない』と言われた」とマネジャーのデミトラ・アナスタシアドウさん(37)は言う。

 全国商業連盟によると発生から4日間の商店被害はアテネだけで565軒で被害金額は2億ユーロ(約240億円)。

 近くの学生街が暴動の「出撃拠点」だ。ギリシャでは67〜74年の軍事政権下の抵抗運動以来の伝統で、大学では今も無政府主義者グループが一定の影響力を保ち、今回の騒乱でも騒ぎをあおっている。一方で警察の大学への立ち入りが法律で禁じられるなど学生運動に寛容な面がある

暴動が全国10都市以上に広がり、これだけの被害が出ても、警官隊は力ずくの鎮圧には乗り出していない。商店主らは警察の無策に怒りながらも、「学生らの怒りは分かる」と話す人が意外に多い。

 中道右派のカラマンリス首相は04年のアテネ五輪前の総選挙で全ギリシャ社会主義運動(PASOK)を破り、政権についた。当時の経済上昇ムードに乗り、財政赤字削減、民営化推進では欧州連合(EU)内で評価を得た。一方、規制緩和で労働者への保護制度が減らされ、貧富の格差は拡大した。

 国全体の失業率は7〜8%だが、25歳以下では21%。特に高学歴の若者が行き場を失っている。隣国イタリアでは、非正規雇用の広がりで月収千ユーロ(約12万円)以下で暮らす高学歴の若者が「千ユーロ世代」と呼ばれて社会問題化しているが、ギリシャではさらに収入が少ない「600ユーロ世代の若者」が話題だ。

 スペイン28%、フランス20%など同年代の失業率の高さは欧州に共通する。AFP通信によると、サルコジ仏大統領は与党議員との会合で「ギリシャで起きていることに注意すべきだ」と語ったという。

通り魔事件:東京・秋葉原など最多13件、死傷者は42人に−−今年11月まで - 毎日jp(毎日新聞)
http://www.mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2008/12/12/20081212ddm041040036000c.html

全国の警察が今年1〜11月に認知した刑法犯件数は前年同期比4・9%減の167万4773件で6年連続で減少したことが警察庁の調べで分かった。年間でも2年連続で200万件を下回る見通し。東京・秋葉原の無差別殺傷事件(6月)などいわゆる通り魔事件は13件、死傷者42人に上り、統計を取り始めた93年以降では最多となった。警察庁は「経済社会情勢の先行きが不透明な中、犯罪情勢の動向を注視していきたい」と話している。【河嶋浩司】

 検挙件数は53万5856件(前年同期比5・5%減)、検挙者数は31万3111人(同7・5%減)。ひったくりや自販機狙い、侵入窃盗が大幅に減少した。02年から増加傾向だった検挙率は前年同期の32・2%から32%と0・2ポイント減少した。

 重要犯罪(殺人、強盗、放火、強姦(ごうかん)、誘拐、強制わいせつ)の認知件数は1万4666件(同6・9%減)で、このうち殺人だけが1200件(同7・4%増)と増加した。検挙されたうち511件(49・6%)は親族間殺人で、件数、割合とも前年同期に比べ増加した。

 通り魔事件は前年同期比で5件増え、死者11人、負傷者31人に上った。1月に東京都品川区の戸越銀座商店街で2人が負傷。その後、秋葉原事件では死者7人、負傷者10人、茨城県土浦市のJR荒川沖駅事件(3月)では死者1人、負傷者7人と一度に大勢の人が犠牲になった。

 また、高齢者(65歳以上)の刑法犯の検挙人数は前年同期比で137件増えて4万5059人。98年の1万3739人から毎年増加しており、年間でも過去最多の07年の4万8597人を上回る勢いとなっている。

通り魔殺人が最多13件に、死傷者42人 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081212-OYT1T00046.htm
今年1〜11月に全国の警察が把握した殺人事件(未遂も含む)は昨年同期比7・4%増の1200件で、このうち路上などで見ず知らずの人を襲う「通り魔殺人」は、統計を開始した1993年以来、最も多い13件に上ることが警察庁のまとめでわかった。

 同庁の吉村博人長官は11日の記者会見で、経済状況の悪化によって、今後も自暴自棄的な犯罪が増える可能性に触れ、繁華街のパトロールなどを強化する方針を明らかにした。

 11月末までの全国の刑法犯は昨年同期比4・9%減の167万4773件で、6年連続減少。このうち窃盗犯が4・1%、粗暴犯が5・8%、強盗も7・8%、それぞれ昨年同期を下回る中、2004年以降、4年連続で減少していた殺人は増加に転じた。

 特に、通り魔殺人は、茨城県土浦市のJR荒川沖駅で通行人ら8人が切りつけられた事件(3月)や、東京・秋葉原の無差別殺傷事件(6月)など多数の被害者が出る事件が相次ぎ、11月末までの死者は11人、負傷者は31人で、いずれも過去最多だった。

 親族間による殺人も48件増の511件で、殺人事件全体に占める割合は過去最高の49・6%。最も多かったのが親子間の殺人で254件に上り、夫婦(内縁を含む)が182件、兄弟が35件、その他親族が40件と続いた。

 動機では、「介護・看病疲れ」(42件)や「子育ての悩み」(30件)が目立った。