左翼話の（´・ω・）ワカラナス
ここのこの話なんですが→左翼再生工房: 左翼アレルギーの克服
主題が「左翼を復権させるためにすべきこと」で、前段と中段をとばして、最後のまとめだけに注目すると、
１：左翼アレルギーを克服することが不可欠
２：それには、一億総中流という幻想を捨て、経済的格差を自覚する
３：しかし、不平等は人を意気消沈させ、怠惰や厭世へ追いやり社会を停滞させる
１の、風説的言説の効力への批判精神的な要因はよしとしても、それを生み出すのに、２でいう「経済格差の自覚」というものをあげるのはイマサラどうだろうか。
さらにそれが３において、すぐさま挫折要因に転化してしまうようでは、なかなか処方箋にはならないのではないのだろうか。
90年代後半からの――正確には97年の橋本税制*1による致命的な失政以降の日本の社会では、すでに一億中流という意識は消し飛び、確実化する経済格差というものが、意識の表層に顕在化しているのではないのか。
だとすると、である。
問題は、すでに人々がその意識から一億中流という概念を失って久しいにもかかわらず、引用したサイトで語られるような方程式（？）において、左翼が復権していないのは、なぜか。
ということになる。
一つ考えられるのは、「一億中流」という概念に対する捕らえ方――評価に問題があったとすることである。
引用先では、それが、人々が自発的に抱いていた誤った「幻想」――現実を直視しないがための麻薬的なものだとして指弾されていたが、むしろ、効力を維持していたときにおけるそれは、「社会政策」というもっと具体的なものだったのであって・・・・・・
なんというか、そもそも「一億中流」という幻想こそが左翼支持の原動力だったのではないのだろうか、と思えるのだ。
「みんなで」とか「一緒に」とか「全体で」とかいったイメージだけでもって見ると、確かに「一億中流」は「左翼」的だ。
さてそうすると、どうなるか
１：現在の社会では「一億中流」の「幻想」は維持されず、経済格差が直視されている
２：その結果、不平等が人を意気消沈させ、怠惰や厭世へ追いやり社会を停滞させている
３：そこでこそ、再び「一億中流」の「幻想」を「政策」として現実化する
こういう形の解法、こういう形での解法こそが、「左翼」復権に際しては、より現実的なレシピになるんじゃあないかなあ、と。
政党を通した政治レベルでの大掛かりな仕掛けが、つまり下からの積み上げではなく上からの仕掛けが、やっぱりこの国には、どうしようもなくまだ必要な状況なのではないのかと。
言説レベルでまとわりつく「アレルギー」を緩和して下から育てていこうという気持ちはわかる。
が、
国家に屈する個人に対して「あきらめるな！」というのが「左翼」であるなら、その個人を個人のままにほっておいて、そこで一人で立ち上がるのを期待するというのは、どうよ？
それって結局、右から左から同時に精神主義で攻め立てられて追い詰められて、具体的な策も見つからないまま頭だけが飽和しちゃって自殺しちゃうようなモンになってはいないか、と。
それから、少数者に対しての肩入れも重要だろうけど、まず社会政策として有効性の高いものを考えていくべきだとすれば、右翼政党たる自民党のカウンターとしてある民主党がやるべきは、負け組感情に押しつぶされかかった圧倒的多数の日本人の意識の建て直しなのであって・・・・・・・・・・・・ああ！もう！ぶっちゃけてしまおうか？
ゴメンナサイ！
在日韓国朝鮮人の選挙権獲得とか人権擁護とか中国・韓国のご機嫌取りとか、そんな今という現実から見て優先度の低い小手先のみみっちいことは、後回しにしろということだ。だ！！*2
「今」問題なのは！歪んだ特権階級的な少数者じゃない！！弱者なんだ！！！
現在を生きている弱者意識を植えつけられ身動き取れなくなっている大多数の日本人なんだ！！
てゆーか俺は馬鹿か！！
さんざんテロリズム*3煽っといて、なんだこの民族主義的な混乱した左翼的主張は？！
ああもう、靖国反対さ！！*4
でも、はっきりいって、経済状況が改善されれば今のこの空気のような右翼感情は、ウソみたいになくなってしまうと思うのですよ。その程度のものなのです、本来。
意識も、感情も、すべて経済に左右される吹流しに過ぎんのですよ。
だから、さ、「一億中流」でもって、、、みんなでしあわせになろうよ。
＜PS*5＞
あと、「連帯」という組織もかつてどこかにあったように、経済弱者同士の結合が左翼運動の原動力であったはずだと思うのだが、日本ではそれが生き残ってるのが、大阪市職員の労働組合みたいな、保守旧弊の代表みたいな間違った形でしか現存していないという、その点にもまた、現代日本における左翼の不幸と病巣があるのでは、と。
