「少子化問題は男の責任」?はいはいワロスワロス

手が滑ってブラウザごと全部消えた。一から書き直し中。


まさに爽快感あふれるホームラン級の寝言ポエム。
この社長のおっしゃりようには、「はいはいワロスワロス」としか言いようがない。
「■少子化問題は男の責任では!?」というタイトルからしてすでに痛々しい。
女性に媚を売ったつもりなのか。それとも男性の代表として先陣を切ったつもりなのか。しかし、結局、「!?」というあいまいなエクスキューズ記号がどっちつかずの中途半端さを浮き彫りにしてしまっている。
日本の経済人のビジネス能力と「コミュニケーション能力」の高さが、批判的思考力と社会考察力の高さとまったく比例していないことが悲しいまでの明らかさで証明されているといっていい。
所詮日本の企業は、短期利益での社会像しか持たず、一方、政治家はというと、これまた「百年の大計」という寝言ポエムを建前にした自らの懐への利益誘導にしか興味がない、ということか。


このビジネスエリートのあまりの頭の悪さには心底びっくりさせられる。

「男性版出生率」とは、「一人の男性が一生の間に持つ子供の数」として計算する、と定義してはどうだろうか。(中略)そうなると出生率の議論をする時、男性は、「あなたは何人の子供を養っていますか?」と質問されているような感覚になるのである。男は競争社会に生きているから、こういう指標ができると負けず嫌いが出てくる割合も多いだろう。

何が悲しゅうて、「子育て」を数で競いあわにゃあならんのだ。そもそも数だけを競い合えばいいという問題か?ああもう、お好きなだけ競い合っていただいて結構ですよ。ええもうホントに。


そして、お次の発言などはいかがでしょうか。

立ち合ってみるとわかるが、女性は出産の際、言葉で言い表せないほどの激痛が継続的に続いているのが理解できる。「女性は偉い」、と痛感させられる瞬間である。その瞬間から男は女性に頭が上がらなくなるのではとさえ思えてくる。

じゃあ、子供を埋めない女性の事は一体どのように考えられておられるんですかね?つまり、社長のお考えでは、
子供を産む女性>子供を作る男>子供を作らない男>子供を産まない女性
という図式が美しく固定化されているってことですか。子供を産まないと「女性は偉」くないということですか。ついでに、女を孕ませることも出来ない男は生きているだけで犯罪ですかそうですか。


では、これはどうでしょう。

妻に「もっと子供を欲しくないか?」、と聞いても、「子供は欲しいけど、産みたくないわよね。あの痛みは二度と感じたくないから」との答えが返って来る。つまり、その痛みを乗り越える何かがないと、子供が増えないことになる。

なんなんでしょうかこの違和感は。ああそうですか。
この社長の言葉の端々から血族主義的信仰の臭いがガンガンしてくるのは私の気のせいですか。
なぜ「子供は産まないと増えない」のでしょうか?あれ、そもそもさっきは、社長自ら「男性版出生率」とは、「一人の男性が一生の間に持つ子供の数」だと、おっしゃっていたんじゃありませんでしたっけ?それじゃあどうして養子縁組という考えがかけらも出てこないのでしょうか?
自分の精液でできたものでないと自分の子供じゃないということですかそうですか。ああそうですか。


さらに、これなんかいかがです?

本音は、もっと欲しいので、「ランドクルーザーは8人乗りだからまだまだ子供がいても大丈夫だよね」と理由になっているのか、いないのかわからないようなことを言ってみる。いずれにせよ女性は、一人目の子供を産んだ時点で、次はいらない。との回答が 統計では明らかに出ていた。これは、あの手この手を使った男性陣による説得が必要だということではないだろうか。

……もうね、はいはいワロスワロスとしか言いようがないんですが。
何も外国の孤児を引き取れといってるんじゃないですよ?日本国内にも「あしなが基金」を頼るしかない境遇の子供たちがたくさんいるんですけどそんな「負け組」庶民の境遇には見向く余地もありませんかそうですか。
養子という制度を使えば、大事な奥様にひとすじの痛みを与えることなく、野球チームでもサッカーチームでもラグビーチームでもお好きなだけ作れるんですがね?
やはり、社長の言われる「男性版出生率」については訂正が必要なようですね。つまり、「男性版出生率」とは、「一人の男性が一生の間に「作る」子供の数」ということですね?
それって結局、女性に子供を産ませようとするこれまでの少子化議論とまったく一部のすきもなく代わり映えのしないお定まりの文句の繰り返しに過ぎないのですが、ああ私の勘違いですかそうですか。


そして、こういうこともおっしゃられます。

「子供をつくらない理由」には、「経済的な負担」があるという。となると、これも男性の甲斐性の問題と捉えることができるのであろうか。

 こ れ は い い 自 己 責 任 論 で す ね 。
甲斐性にあふれた社長御自らが、われわれ甲斐性のない男どもに手ずから輝かんばかりの見本を見せていただけると助かるのですが。
年収300万円につき子供一人で考えたとして、社長レベルともなると年収1億円は下らないでしょうから、単純計算で33人の子供を持つ必要が出てくると思うのですが、いかがでしょうか?
それが「甲斐性」であり「責任」なんですよね?社長!
さすがに33年連続で奥様に子供を産んでもらうのはつらいですかね?
でも、それが「責任」であり「甲斐性」の証明なんだから、しょうがないですよね!


しっかしまあ、これだけ大きな資本を背負った大きな声を出しておきながら、

僕は、基本的には、提言というのはあまり好きではないのである。

と、日和って見せるのだこの社長は。
これで「優しい」「普通の男」気取りか。


そして、とどのつまりのこのセリフ。

本当に少子化問題を改善しなければと思っているならば、議論をしている前に、自らの周りでできる範囲のことから取り組むべきだとも思えてくる。つまり、「男性陣よ頑張れ、俺も頑張るから」、といいたくなる。

あはは。頑張れる人間が勝手に頑張ればいいんじゃないですか?社長はその代表ですよ?


え?

「お前が4人も養っているからと言って、自分に都合が良い指標など作らないで欲しい」という意見も出てきそうである。

ですって?


とんでもない。これからもどんどん頑張ってください。
あと、たったの29人です。
頑張って自分の血を受け継いだ33人のお子さんを「持って」ください。
私は、堀義人社長を応援しています。