透明な世代の透明な決意

なにやら不思議春色の幻想が「真実」として流布される予定のようです。

景気に関するニュースでは明るい話題が目白押し。
"バブル再燃"といったキーワードも聞こえてきます。
それに呼応して、企業の採用意欲もかなり高まってきています。
編集長・前川タカオの「編集前記」/Tech総研 - モテるゴールデンエッグ世代vs選別されるゴールデン'80s世代

……見たことも聞いたことも感じたこともありません。

この新卒や第二新卒層となる若者は、
現代版・金の卵=ゴ−ルデンエッグ世代
とでも言うべきでしょうか。

ヘーえ。
10年以上前から予測されていた「2007年問題」が目前になってからの、大慌ての欠員確保がそんなにもてはやされるんですか。へーえ。
今の今まで「問題の先送りに次ぐ先送りを繰り返してきたシワ寄せを自分達以外の誰かに押し付けてきたこと」は「健全な企業努力」ですか。へーえへーえ。
そこで年寄りと若者との意識の乖離が問題化してきた今に至って、一世代すっ飛ばして組し易い連中を手なずけようってそういう魂胆ですか。へーえへーえへーえ。


「それは穿ち過ぎ」だって?
じゃあ、今の今まで今に至るも散々煮え湯辛酸飲まされなめされられてきた世代ってのがどう扱われているかを見てみればいい。

来春以降、長く苦しんできた就職氷河期世代とは、
違った価値観をもった若者が社会人デビューしてくると思われます。


まるで、初めから「いなかった」ことにするのが規定路線となっていたかのようなスバラシイおっしゃりよう。
不運な時代の波にもまれて卑屈な精神を育んだ歪んだ世代など、「透明な世代」として、シカトしてしまえばいいんだと言わんがばかりの扱われようですよ。


でもって、その「透明な世代」を一世代すっ飛ばした「新・金の卵世代」に対峙するのが「黄金の80年代世代」なんだそうで、春色の頭ではもうこんなカップリングが出来上がっているんだそうな。

モテるゴールデンエッグ vs 選別されるゴールデン'80s


いやあ、非モテってこんなところにまで付きまとってくるんですね!


まあ、要するにこういうことですか、
「これまで時代にタダ乗りしてきた世代とこれから時代にタダ乗りする世代のイス取りゲーム」ですかそうですか。
これは実に「美しい」構図ですね。


ええもう、どうぞご自由にご勝手に「バブル復活」でも「新成長神話」でも「ヌーベルエコノミー」でも何でも築いていって下されれば結構ですよ。


「時代の恩恵」など欠片も受けなかった「透明な世代」は、全身でその不毛さを哂わせていただきますよ。


せいぜいホワイドバンドにでも個人投資にでもLOHASにでも煽り煽られ靡いていらっしゃってくださいな。


こちらとしては、断固たる、しかしてまったくの不可視な「透明な決意」でもって、それらを完全にスルーするだけのことです。










え?
そんな不埒な連中は「下流」呼ばわりして被差別階層の最下層に貶めるぞって?


好きにすれば?