雨宮慶太作品について
『ハカイダー』を見て「なんじゃこりゃ」というむなしさの風に吹かれ、
『ZO』を見て「やっぱり」という思いを強くし、
『牙狼』を見て「そゆこと」と思った次第。
それらの印象を統合すると、
「この人は怪獣怪人が好きなのであって、決して人間が好きなわけではないな」ということ。
人間嫌いというのは、人物の内面が非常に希薄というか類型化したもので収まっているということ。
怪獣・怪人好きは、まあ見たまま。
そして、そう思った所で、
この人は「イメージイラストを実写で作っているのだ」と考えた方がいいのだとやっとわかった。
元になるイラストがまずあって、「このカットがかっこいいから」というシーンを何とか作り、それを繰り返し、そして、その間を無理やりテキトウにつなぐ。
それが雨宮作品クオリティ。
アニメで言うと河森正治のポジションってとこですか。
だから、尺の短いものになると、間の薄さというかまずさが圧縮されて見えなくなるので、相対的に高評価を受けやすくなるのでは、と。
その辺で『牙狼』は人気あるのかな、と。*1
で、雨宮作品好きは、きっと響鬼だと後期支持派になるんだろうな、とも。
<追記>
この辺(↓)のインタビュー見ると、「イメージ先行型」というのはほぼあたりのようだ。
例えば、絵なら頭に描いたモノを100%とはいかなくても、80%くらいまでは表現できると思う。それに比べると映画はしんどい。オレの場合は非日常的なシチュエーションが多いからだろうけど……もうちょっとそこを極めたいなと思う(中略)それはリアルにするという意味じゃなくて、アタマの中にあるイメージに近づけたかったわけ。表現の方法論から作品を作っていくのがオレのやり方だと思う。
http://www.interviewz.tv/mid/amamiya/amamiya2.html
でも、映像にせよ画像にせよ文字にせよみんなそうな気もするんだけどw
じゃあ何か、やっぱりストーリーテーリングに欠けてるってことかしらん?
*1:あんま見てないし人気があるかどうかも実はよく知らないけど