本格的な「外国人」対策に乗り出す、日本と韓国

朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition):<社会>本格的な外国人対策に乗り出す韓国
asahi.com:日本語分からない日系人、在留資格更新せず 法務省試案 - 社会


いやーまさか、昨日の今日で、日本が韓国を後追いする形でこうなるとはね。


韓国をウルトラナショナリズムとかいって正直、スマンカッタ
パッと見、明治政府がアイヌや沖縄を締め上げた「同化政策」にしか見えなかったんで。


でも、その中身を見比べてみると……

「外国人」を利用する目的
<日本の場合>
>試案は、人口減少を迎える将来、外国人の受け入れが必要になるとの考えを示した


<韓国の場合>
>専門家らは、これらの外国人のほとんどが技術を必要としない産業分野で働いて(中略)いると指摘する。

「外国人」増加の背景
<日本の場合>
>05年末に定住者として外国人登録しているのは約26万5000人。約半数がブラジル国籍。中国、フィリピンなどが続く。定住者資格はバブル期の労働力不足も背景に、89年の法改正で導入された。
>本来の趣旨*1を外れ、単純労働者の受け入れ口になっている「研修・技能実習制度」


<韓国の場合>
>法務部によると現在国内に在留する外国人の数は約82万人。10年前の1995年には26万9000人だったのに比べると、3倍以上に増えている。外国人が韓国の人口に占める割合は1990年以降、5年ごとに平均67%増加するなど、急増している。しかもこの数には91日以上滞在し、出入国管理局に登録を行った外国人しか含まれておらず、不法滞在者を合わせると外国人の数はほぼ100万人に達する。
>特に韓国の外国人政策は外国人労働者朝鮮族含む)の増加により、根本的な再検討を迫られている。外国人約82万人のうち、アジア系が64万9000人余りを占め、朝鮮族を含む中国人が約 33万人と最も多く、そのほかベトナム、フィリピン、タイ、モンゴルなど途上国の外国人も20万〜30万人を占めている。
>専門家らは、これらの外国人のほとんどが技術を必要としない産業分野で働いており、相当数が「低賃金労働」に従事するうちに長期「不法滞在者」となっていると指摘する。
>特に政府は外国人対策は、韓国社会が急速に「高齢化社会」になりつつある状況とも無関係ではないとみている。

「外国人」を問題視する理由
<日本の場合>
>外国人の受け入れ施策を検討してきた法務省のプロジェクトチーム(PT)は30日、「定住者」として日系人労働者を大量に受け入れてきた現行制度を抜本的に改める試案をまとめた。PT座長の河野太郎副大臣は会見で、日系人の受け入れは「失敗だった」と述べた。
>河野副大臣は、日系人の子供が十分な教育を受けられない問題が起きていることなどを指摘。「日本社会として、彼らを受け入れる態勢も意思も欠け、労働力としてしか見ていなかった。社会への統合が進まないと、犯罪が生まれることにもなりかねない。失敗を素直に認め、やり直す必要がある」と述べた。


<韓国の場合>
>今回の外国人対策のきっかけには、これ以上外国人を韓国社会の中の異質な異邦人として放置していてはならないとの認識がある。現在のような無策な状態が続けば、昨年フランスで起きた移民暴動騒ぎのような事件も考えられなくはないほど、今や韓国社会でも外国人問題は無視できなくなっているとの判断だ。
>(低賃金等の)こうした背景から、うっせきした不満が一度に噴出する可能性があり、潜在的な社会不安要因となっているという。

「外国人」に対して打ち出される「対策」
<日本の場合>
>血縁関係を理由にした新たな受け入れはせず、国内で生活する日系人も、日本語能力などが欠けている場合は在留資格を更新しないという内容。
>(外国人の受け入れ枠の)その上限を「総人口の3%まで」と設定。単純労働者は受け入れないとした。
>就労を望む外国人は日本語能力をみて受け入れ、資格検査や日本語能力検定に合格すれば、就労継続を認めるとした。


<韓国の場合>
>法務部など17の政府部処(日本の省庁に当たる)は26日、「外国人政策会議」を開き、国内在留の外国人対策に乗り出した。この動きは、韓国社会がすでに多文化社会に突入したことを意味している。
>国内に在留する外国人の数は過去10年間に3倍以上に増え、人口の1.7%に達するなど、政府としてもこれ以上手をこまぬいているわけにはいかない状況にあり、韓国の外国人政策は大きな方向転換を迫られている。
>▲単純労働に従事する外国国籍の同胞らを対象とする訪問就職制(外国国籍の同胞に5年間の韓国訪問と、社会風俗に反する一部の業種を除いたすべての業種への就職を許可すること)の導入
 ▲結婚による移住者に対する最低生計費および医療費の支援
 ▲外国人専門技術者の在留期限を3年から5年に拡大
 ▲不法滞在者の子どもの学習権を保障するための出国期限猶予などを推進する

それぞれの国のバカなところ
<日本の場合>
>血縁関係を理由にした(中略)受け入れ
>日本社会として、彼らを受け入れる態勢も意思も欠け、労働力としてしか見ていなかった。
→つまり、「同じ日本人の血を引く人々」という血族主義信仰=ナショナリズムが、背景にあった。


<韓国の場合>
>法務部など17の政府部処(日本の省庁に当たる)は26日、「外国人政策会議」を開き、国内在留の外国人対策に乗り出した。この動きは、韓国社会がすでに多文化社会に突入したことを意味している。
→つまり、今の今まで、ナショナリズムによって「単一民族国家」だと信じきっていた。


いやー、どこをどう入れ替えても話が通じてしまいそうな、そんな印象を抱くくらいよぉく似た状況ですね。


日本と韓国。


最近の揉め事の多発は、近親憎悪というヤツなのでしょうかね?


でも、「対策」面では韓国が一歩リードかな?

*1:なにそれ?