経済学が経済学者を露悪的にする!

面白い本の書評があった。

当世引キ蘢リ気質 - 「行動経済学友野典男光文社新書
http://d.hatena.ne.jp/bhikkhu/20070310/p1

その引用によると、どうも経済学を学ぶ人間はその性格が「経済学的に正しい人間像」であるところの「経済人」になっていく、つまり利己的な人間になっていくというのだ。

人の協力行動には「処罰」の可能性が大きく影響を及ぼすことが実験によって確かめられている。公共財ゲームと呼ばれる、ゲームの参加者が任意に与えられた手持ちの金額を任意に拠出してその見返りが全員に分配される実験では、人の協力行動は条件付きであり、回数を経るに従ってフリーライダーが増えることによって衰退することが知られている。しかし、ここにゲームの参加者がフリーライダーを処罰することが出来るルールを設定すると、協力行動は劇的に増加することがフェールとゲヒターの実験によって示された。

p272-


マーウェルとエイムスの研究によれば「経済学を学ぶと利己的になる」ことが示されている。マーウェルとエイムスは経済学専攻の学生とその他の専攻の学生に公共財ゲームを行った。その結果、経済学専攻者の平均貢献率は初期額の20%であるのに対し、その他の専攻者は平均49%であった。この結果に対してフランクが様々な観点から「経済学を学ぶと利己的になる」のかについて検討したが、経済学専攻者は多く利己的な行動を選択した。

pp318-321


やっぱ、前にもちょっと言及していたように問題は経済学そのものにあったというわけだ。うは。

こころ世代のテンノーゲーム - それにつけても経済学者よ
http://d.hatena.ne.jp/umeten/20070411/p3


ブログ界隈を見ていても、経済学者や経済学畑の人間てのには、露悪的・罵詈雑言癖のある人格異常者が多すぎる。
「経済学は学術界の頂点!未来を開く新しい研究であるのだー!」
とでもいうつもりなのか。
露悪というか、高慢というか、蔑視的過ぎるだろ、常識的に考えて……

偏見かとも思っていたが、当の経済学自体が専攻と性格の強固な関連性=「経済学者の性格の悪さ」を証明していたというわけ。
いやはや、「実感」が正しかったとはねぇ。