「携帯はゲーム機ではない」「安すぎたかも」
ケータイ業界に大変化、キャリアの収益モデル見直し求める--モバ研報告書 : CNETニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/net/cnet/20070627nt0c.htm
4年以上も使い続けている携帯の電池の寿命がいい加減クタクタにすり切れてるので、具体的にいうと満タンの状態で100字前後のメールを打つとそれだけで残り電池が1本になるくらいになってるので、携帯関連のニュースにアンテナを張っている今日この頃。
以前から、問題視されていた日本の携帯の販売システムと機能制限についての具体的な批判と、それが解除された際の消費者のメリットが書かれていてポイントがよくわかった。以下まとめ。
現在、消費者が受けているデメリット
<販売奨励金>
・販売奨励金とは、キャリアが携帯端末を販売する代理店に一定の料金を支払うことで利用者が安く端末を購入できるようにしたもの。キャリアは利用者から毎月得る通信料金でこの奨励金をまかなっていることから、端末をあまり買い替えない利用者にとっては不利になる
・利用者が端末コストを通信料金で負担していると認識していない
<SIMロック>
・SIMカードと呼ばれる通信カードを差し込まないと携帯電話端末が使えず、キャリアを超えて同じ端末を使うことができない
制限解除されることによるメリット
<販売奨励金システムの撤廃>
・端末価格と通信料金を分けた新しい料金プランを、2008年度をめどに試験的に導入するよう求める。この際、利用者が混乱しないように行政指導をして、各キャリアが同時期に新しい料金プランを導入することを提案している。また、この効果を定期的に検証、2010年には総合的な評価をして本格導入に向けた結論を出すべきとした。
・2007年度をめどに電気通信事業会計規則を改正するべきとする。実際の施行は2008年度からとなりそうだ。これが実現すれば、利用者の通信料金引き下げにつながる可能性がある。
<SIMロック解除>
・メリットとしては、キャリア共通の端末の上に利用者が必要とするアプリケーションを購入し、利用するようになれば、あまり機能を必要としない利用者はシンプルな端末を低価格で手に入れられるなど、選択の余地が広がることが挙げられる。特に法人分野での高い需要が見込めるという。
・また、これまで端末メーカーはキャリアごとに別の端末を製造する必要があり、開発費の高騰につながっていたが、SIMロック解除によりコストを下げ、独自の戦略で端末を展開できるようになるとした。
よく知らなかったので意外だったが、販売奨励金システムはもとより、SIMロックの方も同様に消費者に対して高い負担をもたらしていたということがわかった。
電話またはメール・インターネットという共通の「ソフト」を使用するためのプラットホームであるものが、「販売奨励金」と「SIMロック」というニ大制限システムのおかげで、なぜか事業主体の違いによって端末価格や通話料・通信料が大きく異なるという、改めて認識すると異常な現象を引き起こしているということだ。
わかりやすく言うと、ユーザーはドラクエやFFやGTAやモンハンができればいいだけなのに、一部のゲームハードメーカーが「○○3はゲーム機ではない」とか「安すぎたかも」とか言いだしてゲームハードそのものの価格をつり上げるだけでなく、標準規格になるかどうかの瀬戸際に立たされている「新規格ディスク」を採用することでゲームプログラムの開発費をさらに高騰させ、結果、ゲームソフトの販売価格をも高騰させるという、二重三重の消費者負担を平然と押し付けているという状況と非常によく似ているということだ。
あるいはまた、「インターネットをするのにWINもMACも関係ないよ」というそれだけのことが、携帯電話では事業主と消費者との間の不平等条約によってまったく実現していなかった、それがようやく改善される兆しが見え始めたということだ。