郊外型核家族向けビジネスの終わり

デニーズ、ジャスコ「大量閉店」 ファミレス、スーパーはもうダメなのか(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080411-00000001-jct-bus_all

ファミリーレストランやスーパーという業態は、そもそも高度経済成長期に爆発的に増加した「ニューファミリー」と呼ばれたような郊外型核家族の存在を前提としている。


そして、その世代の再生産を断ち切ったのがバブル崩壊と、失われた10年〜15年というわけ。


そして、滑稽な若者叩きという精神論をエンターテイメントとして消費しているうちに、その「健全な消費者層」の再生産の芽は完全に絶たれ、DQN・ヤンキーといった類の精神的スラム住人と、取り残され死に損なった老人だけがたむろする、まさに場末のゴーストショップとなりつつあるというわけだ。


なぜそうなったかというと、日本における経済活動の主眼が常に「いまここ」に置かれているから。


「いまここの利益」だけが重要だとされるこの国の経済において、未来の問題を現時点において解決しようなどという発想は、文字通り未来永劫出てこない。


もし、それらの業態が生き延びるキーワードがあるとすれば、『孤独のグルメ』。


カフェ的な見せびらかし消費に真っ向背を向けて、不可視・無言の消費活動をホコリと泥汚れのないの空間でできるようにすることだ。


不必要な装飾的消費文化を消滅させ、ただただ機能的なだけの消費システムを生み出す必要が「いまここ」にある。