「動員」される「自分らしさ」の一例

asahi.com:格安パンで「餌付け商法」7社に業務停止命令 東京都 - 社会
http://www.asahi.com/national/update/0521/TKY200805210179.html


廃業した小規模店舗のあとに短期契約で入り込み、なんら店舗改装のための投資をしない空っぽの空間にイスと長机を置き、チラシをガラスに貼り付けて外から中を見えない密室状態にして、限定販売の格安商品を「餌」にして経済弱者層たる老人を引き寄せパイプイスに座らせて、そこで「親切で善良な若者が優しく接待する」ことで、高額商品を「自ら進んで買う」ようにしむけるという、もうどこからどう見ても催眠商法なのだが、それが顕在化してから10年くらい経ってやっと法の規制が入ったというお話。
ある意味、「一人暮らしで話し相手がいない高齢者の寂しさという心のスキマ」と、「社会経験の蓄積によって自己が確立する以前の若者の不安定な心のスキマ」という、売り手と買い手双方の2つの心のスキマを悪用した狡猾な詐欺商売。
「相互啓発催眠商法」とでも言うのか。
自己啓発ラーメン屋よりも、よほど悪質だと思う。
いや、こうした小売りサービス業を自己啓発で支えようとする姿勢を「正しい」ものだと「認める」この社会が狂っていると思うのだが、、、



たぶん、そのような「善意」に欠けた俺の方が「狂っている」のだろう。