遺伝子性疾患についてのニュース


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自閉症:複数の遺伝子のコピーミスから起きる可能性 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20100610k0000m040155000c.html


 新生児100人に1人の割合で生じるとされる脳の機能障害「自閉症スペクトラム」が、複数の遺伝子のコピーミスから起きる可能性があることが、英オックスフォード大などの研究で分かった。症状や問診をもとにしてきた診断法の改善につながる成果で、10日、英科学誌ネイチャー(電子版)に掲載された。【斎藤広子】

 自閉症スペクトラムは、他者とのコミュニケーションや社会性の発達に遅れが見られる。自閉症のほか、知的障害がなく特異な才能を発揮する「アスペルガー症候群」なども含み、症状の多様さから「スペクトラム(連続体)」と呼ばれる。

 チームはヨーロッパ人の患者996人と健康な1287人のゲノム(全遺伝情報)を比較。その結果、父と母から一つずつ受け継ぐべき遺伝子が一つ足りなかったり、三つになるコピーミスが、患者は健康な人より平均19%多く、健康な人ではめったに起きない遺伝子で起きていた。コピーミスは「コピー数多型(たけい)」と呼ばれ、健康な人では病気のかかりやすさや薬の効き方の個人差として表れる。チームは、鍵となる遺伝子の複数のコピーミスが発症につながるとみている。

 理化学研究所の古市貞一・分子神経形成研究チーム長は「自閉症スペクトラムは早期に診断されれば改善が期待できる。今回の成果は科学的診断法確立に向けた基本情報になる可能性がある」と話す。


「複数の遺伝子のコピーミス」ってのが、どの段階で起きるものかによって、体外受精に関して優生思想が入り込む余地が今後左右されそうな予感。

asahi.com朝日新聞社):アレルギー抑えるたんぱく質発見 花粉症など治療に期待 - サイエンス
http://www.asahi.com/science/update/0607/TKY201006070088.html


 花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギーの発症を強く抑える働きがある細胞表面のたんぱく質(受容体)を、筑波大の研究チームが発見した。マウスの実験で、この受容体を刺激するとアレルギーを引き起こす物質が細胞の外に出なくなり、アレルギー反応を抑えることができた。ヒトも同様の受容体があり、アレルギー疾患の根本的な治療法の開発につながる可能性がある。6日付の米科学誌ネイチャーイムノロジー(電子版)に発表した。

 ダニや花粉などアレルギーの原因物質(抗原)は、体内で抗体(IgE抗体)と結合し、全身の肥満細胞の表面にくっつく。このときに肥満細胞を活性化する物質(シグナル)が出ることで、細胞の外にヒスタミンなどの化学物質が放出され、アレルギー症状が起きる。どのアレルギー疾患にも共通のメカニズムだ。

 筑波大大学院の渋谷彰教授と田原聡子助教らは、肥満細胞の表面で、肥満細胞を活性化するシグナルの伝達を阻止する新しい受容体を発見し、アラジン1と名付けた。アラジン1をうまく働かせると、ヒスタミンなどの化学物質の放出が半減した。

 またアラジン1を働かなくしたマウスは、普通のマウスよりも強く激しいアレルギー症状が出た。アラジン1がアレルギー反応を抑える働きがあることが確認できた。

 渋谷教授は「アラジン1はアレルギー反応を起こす最初のシグナルの伝達を妨げる。すべてのアレルギー疾患の発症を阻止できる根本的な治療法の開発が期待できる」と話す。


アレルギーが障害扱いされないのは、患者数が多すぎるからか。それとも度を超してひどい場合には、障害認定されるのだろうか。


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