力石がラブプラスを笑うのは当然

Twitter / kyoumoeさん: 力石徹の葬儀に参加してた世代がラブプラスの何を笑えるのか
http://twitter.com/jizou/status/19486611916


少なくとも「女」に対する両者の目線が決定的に異なっている点に注意をおけば、力石世代がラブプラス世代を笑うという態度は、サブカル路線的オタクバッシングとして「既定路線」というか「正常運転」の範囲である。


さらにいえば、これは世代というよりも、力石ファンのメンタリティとラブプラスファンのメンタリティの差異であって、むやみやたらに観測範囲を広げてはあたるものも当たらなくなる。


力石ファンがラブプラスを笑う仕組みをあえて解説すれば、どうなるか。


力石ファンは、マンガという仮想世界の中でもストイックながらも「お嬢さん=女」に欲情することを当然とし、さらにボクシングという「男」ジェンダーをしっかり背負い込んでいる。
たとえ、マンガ世界の現実化が「力石徹の葬儀」であったとしても、世間的に要求されるジェンダー観を背負い込むことは暗黙の了解として覆らない。


対して、ラブプラスファンはゲームという仮想世界の中で「女」に欲情することを完結させてしまい、現実の女性を拒否するパフォーマンスを是とすることで、ジェンダーの現実性を放棄するものである。
ゲーム世界の現実化がどれほどなされたとしても、それは世間的に要求されるジェンダー役割をことごとく拒否するパフォーマンスでもって「完結」とされる。


保守ジェンダー観対リベラルマインドという観点で、力石ファンはラブプラスファンを「なっていない」と笑うのである。




また攻守を逆転させれば、力石ファンの方こそ、硬派を気取って女性に対してアプローチを試みないことを是とする点で男として「劣って」おり、ラブプラスファンの方が、女性に対して軟派なコミュニケーションを計ろうとする点で「男」として積極的だとも言えてしまう。




結局、「何を笑えるのか」というよりも、何であろうと「笑えてしまう」、というのが着地点ではなかろうか。
もちろん、リベラルな立場に立てば、の場合。
保守的な立場に立てば「笑う」態度は常に一方通行で固定化されるのだけれども。



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