ノルウェーテロ犯、死刑がないので「終身刑」にされることになった模様

ノルウェー・テロ容疑者、精神鑑定で「責任能力なし」 治療施設収容か (CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111130-00000011-cnn-int


(CNN) 今年7月にノルウェーで起きたテロ事件で77人を殺害した罪に問われていたアンネシュ・ブレイビク容疑者(32)について、専門家が精神鑑定を行った結果、同容疑者には精神障害があり、責任能力はないとする結論を出した。警察と検察が29日に明らかにした。


検察によると、同容疑者は自分が選ばれた人間であり、生きるべき者と死ぬべき者を決める権利があるとの妄想に取りつかれているという。


精神鑑定では専門家が計36時間に及ぶ面談を行った結果、同容疑者には精神障害があり、偏執症と統合失調症の症状もあると判断した。本人にはまだ精神鑑定の結果は伝えられていないという。


同容疑者は今後、治療命令に基づき精神科の治療施設に拘禁される。この命令は3年ごとに見直しが行われるが、社会に危害を加える恐れがあると判断されれば生涯にわたって拘禁される可能性もあるという。


ブレイビク容疑者は7月22日に首都オスロで8人を殺害し、さらに労働党の青年キャンプのため約700人が集まっていた近郊のウトヤ島で69人を殺害した罪に問われていた。担当判事によれば、同容疑者は犯行を認める一方で、無罪を主張していたという。


政治的意図に基づく大量殺人(注:決して無差別ではない)を犯した犯人に対して、死刑が存在しないため適用できないノルウェー司法が、「精神鑑定」を錦の御旗として被告を終身刑に処したという図式。


よくよく考えてみればこのノルウェー司法の決定の方がよほどテロルを帯びているのではないか。


精神鑑定で精神障害があり、偏執症と統合失調症の症状」があると判断されれば、それだけで「終身刑」が十分に成立する事例を作ってしまったのだから。


そしてこれは決して対岸の火事ではない。日本にも同様の法律が既に存在しているからだ。
心神喪失者等医療観察法というものが。
要点は以下を参考にされたいが、この法律で一番問題なのは、医師が裁判官と同等の権限を持ち「再犯のおそれあり」という診断を下したとたん、そのまま拘禁が決定されるという点だ。
医療と司法が適切に役割分担されていないという点で、まさに今回のノルウェー司法の措置は、日本の心神喪失者等医療観察法に近しいものだと言えるだろう。

心神喪失者等医療観察法の意味とは - Yahoo!辞書
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2005000599
心神喪失者等医療観察法の廃止を求める理由
http://www.geocities.jp/selfmirror7777/robamimi/message1.html
精神障害を持つ当事者の立場から 心神喪失者等医療観察法を廃止へ 障害者権利条約の完全実施へ
http://www.kansatuhou.net/02_mondai/01_yamamoto.html