<総評>

冒頭は合戦のシーンなのか、数十人が入り乱れてドカドカバキバキといった嵐のBGMとともに殺陣が繰り広げられる。
そこで黒い皮ジャケットに身を包んだハムレットが活躍するさまは・・・「あずみ+スカイハイ」といった感じの北村龍平的なアクション。ああこれがずっと続くのってつらいなーと思ったが、ここだけだったので一安心。
ただし座っていた位置が右端のスピーカ横だったので精神的にびくっとすることかなり。
時にコント、時にシリアスといったバランスを考えた全体構成ではあった。しかし音響に関しては、恐怖とか衝撃を感じさせるものばかりで、もうすこし、ナチュラルテンポなリズムがあってもよかったのではないだろうか。そのほうが、落差を印象付けられたでは?
クライマックスは、ハムレットが復讐に悩むシーン、そしてねずみを殺したハムレットの苦悩のシーン。
「舞台のよさ」というのは観客の「見立ての能力の懐の深さ」*1にかかっているのだなとも感じた。
触発されて久しぶりに大声で叫びたくなったということは、これによって身体性が喚起されたということか。
よかった。ウン、総合的に面白かった。そういえる。

*1:あるいは、思い入れの強さ