予言の自己成就〜フランスの暴動はいかにして「生まれた」か〜

The Movies - The French Democracy
via:天神茄子:読書でもするか - アレクス・チャンから始めて。。。


このロクでなしのクズ供が!」→「言いがかりの差別だ!」→「なぜ肌の色が違うだけでこんな扱いを受けるのか」→「「ロクでなしのクズ」だから差別されるだって?」→「じゃあ、本当の「ロクでなしのクズ」が何をするのか見せてやる!」→「皆さん、やはり彼らはロクでなしのクズ供なのです


いかなる場所のいかなる規模のものであろうと他人事ではない、普遍的な構造を持った問題であることは確かだ。


もしかすると、犯罪者というのは、こうした偏見に基づいた「期待された役割」を無意識的に成就するがために行動してしまっているという面があるのかもしれない。


つまり、犯罪への敷居を下げるのは、アニメやマンガやゲームなどという「わかりやすい外部の異物」などではなく、人間の内面に存在する意識、社会そのものの抱く「イメージ」こそが、確実なトリガーになっているのではないだろうか、ということだ。


差別と偏見を撒き散らした上で対象の「自己責任」を言上げようとする姿勢は、やはり欺瞞そのものだといっていいだろう。


――誰が、その罪を求めているのか。


――誰が、「我々」の正当性を求めているのか。