この社会の歪みについて

『この社会の歪みについて―自閉する青年、疲弊する大人』:この社会の歪みについて―自閉する青年、疲弊する大人


このあまりにもシャレにならない状況下で、読・了。


契約・派遣・フリーターという下層身分を強いられる若年層が、一体なぜ、その構造的抑圧を作り出した当の自民党を支持するなどという狂った選択をするのか。


思考する者を冷笑するついでに、自らの存在をも笑い消し飛ばすというのか。


今や「幸福」の条件は、「無知」なのか。
――それを否定しきれないジレンマがここにはある。


もはや、レミングスの時代なのか。一億総自殺の時代なのか。


131万人の「勝ち組」だけが残ればいいというのか。


無能なバブル世代が、次世代の奴隷を産んだということでその罪を許される一方で、その次の奴隷を生まない罪で、若年層には生きる希望も与えられない。


もはや、先行世代の誰をも信用することができない。